こんにちは。中村です。
前回のブログでは小数計算を学習する時にお勧めしない勉強方法を紹介しました。今回は子どもに勉強を教える保護者の方や学習指導をする先生向けのお役立ち情報として、英語の三単現のSを学習するときの避けるべき勉強方法を紹介します。
パターンとしては前回のブログと同じで、後に同じパターンの問題を解き続ける勉強は避けるべきです。例えば以下のような問題です。
(避けるべき)問題:次の日本語に合わせて( )内に適語を入れなさい。
1.彼女はリンゴが好きです。She( )apples.
2.トムは英語を勉強します。Tom( )English.
3.私のネコは走ります。My cat( ).
4.たくさん雨が降ります。It( )a lot.
この問題の良くないところは、どれも一律に一般動詞にSを付けて答えを書くものになっていることです。「likes , studies, runs, rains …」と答えを書き続けるうちに、どのような主語の時に三単現のSを付けるのか付けないのかを意識しなくなるので、それはいけません。主語が三人称・単数になっていないパターンやbe動詞の文になるパターンも混ぜた問題を解かないと、定期テストなどの総合問題で三単現のSを付けられなくなるでしょう。
もちろん理解を深めるため最初にこのような問題を解くのは良いです。「主語が三人称単数で文が現在の時、一般動詞にSを付ける…」なんて説明だけでは具体的にどんな時かわかりにくいですからね。でも、ある程度慣れたら以下のパターンの問題を解くべきです。
問題:次の日本語に合わせて( )内に適語を入れなさい。
1.彼女はリンゴが好きです。She( )apples.
2.トムは英語を勉強します。Tom( )English.
3.あなたは英語を話します。You( )English.
4.私のネコは走ります。My cat( ).
5.私のネコは走ります。My cats( ).
6.私たちの先生は泳ぎます。Our teacher( ).
7.6月に雨が降ります。It( )in June.
8.彼は若いです。He( )young.
3番・5番の問題は主語が3人称単数になっていませんので、三単現のSが付きません。6番では、日本語に「私たちの…」と複数っぽい言葉が入っているので三単現のSを付けないと判断する生徒が出てくるかもしれません。しかし日本語では判断できず、英語部分の「teacher」が単数形になっているので主語「Our teacher」は三人称単数です。三単現のSを付ける必要があります。8番にいたっては「彼=若い」という関係があるので(イコールの関係があるので)、イコールの意味を持つbe動詞「is」が入ります。(日本語に「~する」という表現が無いのでbe動詞の文だと判断しても良いです。)
このように、ある程度慣れたら三単現のSを付けたり付けなかったりするのが混ざっている問題を解く必要があります。くれぐれもお子さんや生徒さんへ、ひたすら三単現のSを付けるだけの問題を解かせないようにしましょう。
さて、話が変わって最近の学習例を紹介します。be動詞を使った文を教えて簡単に英作テストをしたものです。
単元が三単現のSではありませんが、be動詞を3つ全て教えたので主語によって使うbe動詞が変わるよう問題を設定してあります。最初は「主語がIの時のbe動詞はamになって、主語がyouや複数の時はare…」というルールを意識しながら答えを書くものです。しかし慣れて感覚が身に付くと、自然に「I am ~.」「You are ~.「My name is ~.」とbe動詞を使い分けて書くようになります。そんなことを意識して指導している今日この頃です。
いかがでしたか?このブログ内容がみなさんの指導に役立てば幸いです。ではまた!